作者 | 张晓希/国别: |
出版社 | |
出版时间 | 2006-07-01 |
特色:
笠地蔵 あるところに,貧しくて年を取った夫婦がいました。大晦日,おじいさんは,笠と五つ作りました。そして町で,「笠は要らんかねえ」と,売り歩きました。 でも,明日はお正月。皆忙しくて,笠など買ってくれる人はいませんでした。おじいさんは,悲しくなって,空を仰ぎました。 雪画,どんどん降ってきます。「これでは,ばあさんに何もかってやれないが,仕方がない。帰るとしようか。」おじいさんは,独り言を言うと,家に向かって歩き出しました。 しばらくいくと,野原に,お地蔵様が六人立っています。 「行くときは,気がつかなかったがなあ。さぞ,寒かろう。」おじいさんは、売れなかった笠を,お地蔵様に被せ始めました。 一つ、二つ、三つ、四つ、五つ。「あれ,一つ足りないな。」それで、おじいさんは,自分が被っていた古い笠を脱ぐと,六つ目のお地蔵様に被せてあげました。「ぼろの笠ですが,勘弁してください。」 おじいさんは,家に戻ると,おばあさんに言いました。「笠は全部,お地蔵様に被せてあげたよ。」 すると,おばあさんはにっこり笑っていました。「それはいいことをなさいましたね。狂は寒いから,もう寝ましょうか。」二人は,暖かいお湯を飲むと,薄い布団に包まって,眠りました。 夜遅くです。重いものを引きずる音と,6人の地蔵に笠を貸したじい様の家は何処だここだここだと手を叩け」という,歌声が聞こえました。 おじいさんとおばあさんは外に出ると,「ここだ、ここだ。」と手を叩きました。すると,6人のお地蔵様が重い荷物をどんと置いて,帰っていきました。荷物には,お金やお米,魚や着物などが,いっぱい詰まっていました。本当にありがたいことだ。」二人は,戻っていくお地蔵様に手を合わせました。 おかげて,二人は、暖かくて楽しいお正月を迎えることができました。 P192-194